合気道錬身会は養神館の塩田剛三先生の高弟千田務師範の指導する団体

3月29日、30日の二日間にわたって、浜松道場(杉浦慎介道場長)において、

恒例となりました浜松講習会が開催されました。参加された浜松道場の

石塚さんにレポートと写真を送って頂きましたので、掲載します。

石塚さん、ありがとうございました。

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3月29・30日に、千田先生にお越しいただき、毎年恒例の浜松講習会が開催されました。

いつもながら辛抱強く丁寧にご指導くださる千田先生、各地からおいでくださった皆様、ありがとうございました。

今年の講習会は道場生から活発に質問が挙がり、活気にあふれていました。

稽古の途中、千田先生が「分からないことがあったら何でも聞いてください。私にも分からなければ、

私も一緒に考えます」とおっしゃいました。また、分からないことを分からないままにせず、

何が分からないのかをはっきりさせることで解決への道が開けるのだとご指導をいただきました。

道場とは技術の向上だけでなく、生き方そのものを訓練する場であると感じました。

実は今回は仕事の都合で日曜日の参加が危ぶまれましたが、浜松八幡宮のご利益か、

日曜日の夜まで時間ができ、全日程に参加できるという幸運に恵まれました。参加できることへの

感謝を噛み締めつつ稽古しました。

今年の講習会も多くの仲間に囲まれ、またおめでたい話もあり、実に幸せな二日間でした。

以下、稽古内容のメモです。

土曜日

体の変更をメインに稽古。

千田先生より、体の変更・臂力の養成・終末動作とはそれぞれなんであるかと逆質問。

体の変更は相手の力を捌く稽古、臂力の養成は自分の力を一線にまとめ、全身を一致させて動く稽古、終末動作はその総合体。

体の変更は、「相手の力に合わせて手が少し先行し、生じたずれを体を変更して合わせる」。

体の変更(一)受けが後ろに下がりながら仕手の下の手を持ってズルズル引っ張る、それを仕手は途中一瞬踏みとどまってから体の変更(一)で崩す。「受けが後ろへ下がる力・腕で引っ張る力、二つの成分があるが、一瞬立ち止まることで腕で引っ張る力だけを取り出す」

体の変更(二)受けが90°から手首を持ち、タイミングを合わせて手を前に出して5°で力を流す練習。力の向きを変えられることを理解するための稽古。

手刀の切り上げ・切り下ろし、振りかぶるつもりの手で動く。

 

日曜日午前

受け二人が仕手の腕を固定、仕手は一番下の手から順番に当てて、受けの反発して押し上げる力に負ける稽古。

横面打ち四方投げ(二)受けが打ち込んだ手刀を仕手の手刀で引っ掛けるのではなく、前へ力を出してそれに反発した受けの手刀をすっぽ抜けさせる。

片手持ち四方投げ(二)握られた手首の当たり面に角度をつけ、それを空間に固定して180°回ることで受けの力が上に反れる。

四方投げで投げるとき、手刀から受けの手が離れる瞬間、反対の手で軽く滑らせながら投げる。

片手持ち四方投げ(一)、受けが柔らかければ肩を中心に、固ければ肘に手を添えて肘を中心に、もっと固ければ反対の手の小指を軸に手首を中心として、それぞれ中心を通り過ぎるようにして崩す。

 

日曜日午後

後ろ両手持ちの稽古。

両手を挙げたとき、その形は終末動作の振りかぶりと同じであること、脇を開いてオバケのような手になると受けの手が離れてしまう。

受けが後ろへ大きく引いた状況の練習で、肘を柔らかく使い、受けの手の親指と人差し指の又に力を乗せ、受けが反発してくる力に負ければ手が上がるとの説明。

また、力を乗せておいてパッと抜くと受けが跳ね上がってくる。

後ろ技の一ヶ条と三ヶ条の違いは、親指が下なら一ヶ条、小指が下なら三ヶ条、その中間はない。

振りかぶってから三ヶ条の形に下ろすとき、受けの肘が下がらないようにと注意。

下の手を張って受けを誘導し、背面を向けさせる稽古、そこから進んで肘当て、小手返し、側面入身に入る練習。